保険がわかるドラマ 愛となるほどの日々

登場人物 第6話 第5話 第4話 第3話 第2話 第1話

第1話 死んでからでは遅いのよ − 相続対策やってます? −

悲劇はいつも突然やってくる。 岩手県の某市にある成程家の場合も例外ではなかった。 成程重吉が心筋梗塞の発作を起こしたまま帰らぬ人となったのである。 一代で電気工事業を起こした重吉は、会社を10数名の中小企業に育て上げ、先ごろ長男に代表権を渡し会長職に退いたばかり。 これからは好きな釣りでも楽しもうかと思った矢先の出来事であった。 享年72歳。 重吉の突然の訃報に家族は嘆き悲しむ間もなく、慌ただしく葬儀を終えた。

「お父さん、遺言って用意していたの?」

母親に尋ねたのは嫁に行った長女の梅子である。夫は板金塗装業の自営業。高一の長男を溺愛している。

「さぁ…なにせ仕事一筋だったから。お母さんの知る範囲では何も準備していないわね。」

重吉の妻、富江はため息をついた。

「ねぇねぇ、ドラマでは遺産相続って大変そうだけど、うちは大丈夫なの?」

東京でフリーライターをしている独身の次男、竹男も身を乗り出してきた。

「家って、この家だけだろ。家を売って等分に分けるの?お父さん、会社にずいぶん投資したから貯金ってそんなにないよね。相続税大丈夫なの?」

重吉の跡を継いで会社の代表権を持つ、長男の松男も話の輪に加わってきた。 成程家には長男、次男、長女と3人の子供達がいるのである。 長男の妻、福子がたしなめるように言い含めた。彼女はいつも控えめな性格である。

「皆さん、葬儀が終わったばかりじゃないですか。お義母さんの気持ちも考えて…。」

「お義姉さん、そやけど全員そろっているええ機会や思て、はっきりと話し合ったほうがええんとちゃいますか?」

長女梅子の夫、蓄三ははしつこく目をきょろきょろさせている。 どうやらこの機をうかがっていたようだ。 ことあるごとに妻に「自営業は不安定だ」と不平を聞かされている。

「そうだね、お兄ちゃんは会社をもらってこの家に住んでいるだろ。だったら相応のお金を梅子姉さんと僕に払ってもらえるんだよね。実は僕、結婚したい女性がいるんだ。」

蓄三にあおられたのか、竹男は口をとんがらせてまくしたてた。

「あなたたち、お父さんが死んだばかりでそんなこと…」

富江はたしなめようとするが声が、震えて語尾がかすれてしまった。

「待ってください!」

全員がびっくりして目をむけたのは長男の妻、福子。こんな大声を出す福子を見たの初めてだ。

「みなさん、お金をめぐって争うのはよしましょう。今日はこんなことになるかもしれないと思って、会社の顧問ファイナンシャルプランナーの田中さんを呼んでいます。」

「どうも、田中です。相続でけんかするのはよしましょう。最終的に全員笑顔になるよう話し合ってみませんか?」

普段、何事にも控えめで夫や姑をたてる福子がはきはき話すこと、そして専門家を呼んでいる手回しのよさに皆はびっくりして声も出ない。そして何より田中と名乗る男性の首まわりの装飾部分に目が釘付けになっている…。

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